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更新日 2017-11-19 | 作成日 2017-02-14
 
ホワイトラブ 春 花 写真

立春をすぎると、小さな宝珠の形をした蕾がふくらみ始めます。普通の花なら蕾を覆う萼が口をあけ、中から花が伸び出しますが、ハナミズキは萼の代わりをしている4枚の総苞片がそのまま伸び広がって膨らんでいきます。彼岸過ぎには口が開き、4月にはいると薄緑色だった総苞片が白または薄紅色に色づき急に大きく広がって、花びらとして開きます。サクラと入れ替わると入れ替わるように咲きだすハナミズキは底抜けに陽気な花です。
 
ハナミズキ 果実 写真

ハナミズキの本当の花は4枚の花びらの中心に固まっている黄緑色の粒々です。一粒一粒が1個の花で小さいけれど、4個の花びらと4個の雄しべ、1個の雌しべがあります。総苞片が散る頃には、幼い果実が米粒くらいに育っています。果実は夏の間に葉蔭で少しずつ大きくなり、涼しくなるのを待ちかけたように色づきます。秋分にころには、まだ緑濃い枝の先々で珊瑚の輝きを放ちます。
 
 
ホワイトラブ 秋 紅葉

果実が色づくのを追いかけるようにハナミズキの紅葉が始まります。緑の葉がわずかに紫色を帯びてきたらすばらしい紅葉が見られます。少し黒ずんだ葉から葉緑素が抜けていき、透き通るほど鮮やかな紅葉に変わります。特に9月の長雨が彼岸前に上がって、急に涼しくなるような年のハナミズキの紅葉は見事です。日当たりがよく、水はけがよいところに植わってるハナミズキほどよく紅葉します。
 
 
ハナミズキ 冬立木 

ハナミズキは枝の出方がカエデやモミジに似ていて、三叉状に枝がでます。カエダやモミジほど横に広がらず枝先も長く伸びませんが、真ん中の枝を間引いてやると、枝先がくねくねとしてしなやかな枝ぶりになります。すっかり葉を落とした木立ちは樹種ごとに個性が楽しめますが、なかでも短い枝先丸い蕾をつけたハナミズキの木姿はとてもおもしろく眺められます。
 
 

 

 
ハナミズキは庭がなくても、鉢植えで十分楽しむ事ができます。1m四方の場所があれば10~15号の大鉢仕立てができますし、毎年植えかえれば5~6号鉢でも花を咲かせることができます。ぜひ、鉢植えにも挑戦してみませんか。
 

 
ハナミズキは庭に植えたり、街路樹にしたり、いろいろな所に植えられていますが、ほとんどが花を見上げるように植えられています。2階のベランダや窓から見下ろしたことのある人は、新鮮な驚きを感じたはずです。
 
ハナミズキの花は空に向かって開きます。私たちはいつも花の裏側を見ています。裏側も美しいのですが表が見えたらもっと素敵です。
 
そんな思いをかなえてくれる庭はできないものでしょうか。個人の庭では難しいかもしれませんが起伏のある公園でハナミズキを群植し、ハナミズキの林や森をつくるのです。少し小高いところから花に埋め尽くされた景色が眺められたらどんなにすばらしいでしょう。見上げても、見下ろしてもハナミズキの花、花、花です。
 

 

ハナミズキ 並木 街路樹

 
あなたの街にもハナミズキ通りはありませんか。ハナミズキの花がもっている底抜けの陽気さ、夏の深緑が作る緑蔭、珊瑚のように輝く果実、深紅の紅葉、一年を通して楽しめる街路樹、だれもがそう、考えるのも無理はありません。
 
そして、見事なハナミズキ道りもできています。道幅のわりに歩道が広く、植栽帯または植え枡が広くとってある通り、車の通行量が少ない道り、東西でなく南北の道りなどです。
 
ハナミズキは丈夫な樹種ですが、周囲が完全に舗装されてしまうと乾燥しすぎて育成不良になります。廃棄ガスも嫌います。道路の照り返しで葉焼けすることも多いのです。できるだけ土の部分を多くする工夫が必要です。
 
 



”おすすめの本”

当サイトの”ハナミズキ”に関するページのほとんどは、この「ハナミズキ」から引用させていただいております。写真が多く値段も手ごろなおすすめの一冊です。
 


ハナミズキ
’ホワイトラブ’とは

ホワイトラブは、ハナミズキの新品種であり、従来のハナミズキに比べて、育てやすく、直立性、大きな花というのが特徴です。