日本全国どこでもハナミズキの栽培は可能ですが、ハナミズキは寒さにやや弱いので、庭木として地植えできるのは北海道の道南部から道中央までです。風当たりが弱く、暖かなところを選んでハナミズキを植えつけます。寒さの厳しい地域では鉢植えにし、冬期は軒下など少しでも暖かなところに取り込んでやります。
また、四国、九州、沖縄など冬が暖かなところでは、冬期の休眠が不十分なためか、育成が悪くなります。できるだけ風通しの良いところを選んでハナミズキを植えつけましょう。
日当たりがよく、湿り気が多いところを好みます。日当たりはハナミズキの花つきをよくするだけでなく秋の紅葉を鮮やかにしてくれます。花が上向きに咲くので、2階から眺められる位置に植えるのがよいでしょう。
土壌は火山灰土のような軽くて通気性のある土が適していますが、粘土質の土でも水はけがよければ差し支えありません。いずれの土も腐葉土やバーク推肥などを十分に混ぜ込んで植えつけます。
植えつけ場所に合わせた仕立て方を考えます。広い場所ならほうっておいても倒卵形か半円形の樹形に整いますが、狭い場所で花を咲かせるには、できるだけ樹高を低く仕立てます。そのためには幹を2mくらいの高さで切り、横枝を張らせるようにしてハナミズキの樹冠を作ります。初めてうちは徒長枝が伸びたりしますが花が咲き始めると枝はあまり伸びなくなります。
5号鉢でも花を咲かせることはできますが、ハナミズキらしくのびのび、おおらかに花を咲かせて楽しむには、10~15号鉢(直径30~45㎝)がおすすめです。7~8号鉢でも雰囲気は出せますが、毎年植えかえをしないと生育が衰え、花つきが悪くなります。
10号以上の大鉢のものは2~3年に1回植えかればよく、50㎝以上の鉢になると5年間は植えかえなしで楽しめます。